『きれいな色の、美しい模様の布で身を包めば、気持ちも優しくなります。ふわりと優雅にからだを束縛する裾やたもとや帯に縛られていれば、はかなげな気分にも、たおやかな気分にもなると思います。そうして、互いに口先だけでも褒め合っていれば、けなしあっているよりずっとずっと気持ちが平和に優雅に、友好的になります。民族衣装っていうのは、みんなすこぶるつきにきらびやかであでやかで美しいのですが、兵士の着ている服っていうのはみんな迷彩だったり黒かったり紺色だったりする。そろそろ、モノトーンやミリタリーの呪縛から逃れて、絢爛たる日本の布地文化を身にまとい、その粋をたのしみ、その美しさ、あでやかさを自分自信のものとして誇ってもいいんじゃないか、という気がするのですが。』中島梓 (2006) 第四章一緒にきものを着ませんか! 着物中毒 ソフトバンク クリエイティブ株式会社 pp192
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